タイ北部・チェンマイ郊外の岩場クレイジー・ホース・バットレスが度々、地元当局によりクライミング禁止になっている問題で、2025年11月、岩場駐車場に新たな看板が建てられているのを見つけました。
クライミングやハイキング、洞窟探検を行う野外活動の場であることを紹介する内容です。
クライミングについては、「現在、公式なサービスは提供されていない(No official services are available at present)」との表示があり、積極的に岩場利用を認める内容ではないものの、完全に禁止するわけでもない、曖昧な内容です。
CMRCA主導
看板の設置者は、CBTE(Community-Based Tourism Enterprise)という団体のもよう。
内容から推測すると、岩場の開拓に当たってきたCMRCA(Chiang Mai Rock Climbing Adventures)が主導して運営しているのでしょう。
知り合いの同社スタッフに聞いたところ、学校の野外活動や、ガイド業のため岩場を利用することは、地元当局の許可を得て行っているそうです。

当局はクライミング黙認
一般クライマーの利用については、当局が黙認しているのが現状です。
24年に地元当局が設置した「Do not enter the climbing area(クライミングエリアへの立ち入り禁止)」看板は、依然として立っており、クライマーに好感を持っていないのが伝わります。
一方、数年前はレンジャーが見回り、クライミングを中止させたこともありましたが、今シーズンは平穏です。
岩場周囲には、クライマー向けのホテルや飲食店があり、CMRCAが地元経済への貢献を訴えてきたことが、当局の暗黙の了解を得ることにつながったのかもしれません。

ハイキング客を散見
今シーズンの特徴としては、ハイキングの場所としてもPRしたためか、一般のタイ人を散見するようになりました。
学校の野外活動として、クライミング体験を行った若者が、自分たちで再び訪れ、トレッキングコースを歩く様子も見かけます。
岩場を利用するため、クライミングだけでなく、幅広い野外活動で利用されていることを訴えた成果でしょうが、山自体が低く、歩くコースも短いので、ハイキング客は、さほど楽しめないでしょう。
CBTEの看板には、ハイキングについて「Stay on trail(トレイルを進め)」、トレイルランニングに関しては「Allowed only designated mapped routes(マップ上のルートだけで許される)」と注意。
洞窟探検(ケイビング)には「Do not damage or alter the cave environment(洞窟の損壊や環境への変化を与えてはいけない)」としており、自然環境の保護が大切との姿勢を強調しています。
マナー遵守を
クレイジー・ホースがある岩山は、公有地(パブリックランド)に存在しているのが問題。2000年ごろから開拓が始まったものの、当局の許可を得ていなかったため近年、問題化しました。
岩山には寺があるほか、仏像をまつっている洞穴もあり、一部の地元住民からボルトを打ったことへの反発が出ています。
タイに長期滞在しながら、手軽に行ける岩場だけに存続を願うばかりです。
クライマーが問題視されないためにも「ごみは持ち帰る」「騒音は出さない」「安全に気をつける」など、できる限りのことはしましょう。
