2024年1月19日、ベトナムのカットバ半島に滞在し、メッセンジャーアプリでパートナーを探している旨の投稿をしたところ、イギリス人男性から連絡がありました。
メッセンジャーでやり取り
22日にカットバ入りをする、と言います。
22日午後3時半すぎ、カットバに到着し、「会えるか」とメッセージを受信。「午後4時半ごろ、ガイドショップ『カットバクライミング』にいるから来れば良い」と返信しました。
彼からは、道路を挟んで同ショップの向かい側にあるホテル「シークレットガーデン」に宿を取ったから時間通りに行く旨の返答がきました。
ところが午後4時半には来ず、「ホテルのレストランで、パンケーキと温かいお茶を頼んだから、後から行く」と、一方的に連絡がありました。
外国人は時間や、約束を守ることにルーズな人がけっこういるので、気にしても仕方ありません。ガイドショップのスタッフと、おしゃべりをしながら待ちました。
午後5時ごろ、彼が到着し、簡単な自己紹介の後、スコットランド出身の37歳と判明しました。直近は、ハノイ近郊の岩場「Huu Lung」で一週間登っていたそうです。
レンタルギアは嫌?
翌日23日に、クライミングに行くかという話になり、カットバにある4つの岩場の特徴とアクセス方法を説明したあと、「お前のグレードはどれぐらいなのか」と聞かれました。
私が6b〜6cだと答えると、彼は「じゃあ6cを登ろう」と言います。
私は「登るなら6a〜6bを5本で良い。6cは登らない。6cはビレイするから一人で登ってくれ」と答えました。
ところが、彼は「それなら明日登るルートは6bまでで良い」と返答。
私が「7aでも7a+でも、登りたいルートを見つけなよ。俺は強くないけど、ビレイはするよ」と提案したのですが、あまりはっきり答えません。
よくよく聞いてみると、ロープとクイックドローを持っておらず、私のギアを使いたいとのことでした。
私は「ギアは『カットバクライミング』で借りられるよ」と教えたのですが、カネがないのか、どうしてもレンタルしたくない様子でした。
一方で、24日に誰かかしらから、ギア一式を買う約束をしたから、その後に高難度のルートを登る。自分のクライミンググレードは、6c〜7bだ、と言います。
いったん断る
37歳にもなって、人のギア頼みで登ろうとする人間とは、なんとなく、パートナーを組むのはお断りしたい印象でした。
過去にも、即席パートナーを組んだスイス人と、私のロープを使って登ったことがあります。その際、彼が次々と7b、7cと、私からするとかなりの高難度ルートを墜落しながら登ったので、「そんなにロープを酷使するなら、自分で用意しろよ」と心の中で、シラけたことがあります。
今回のイギリス人には、いったんは一緒に登っても良い旨を伝えたものの、ホテルに帰った後「やっぱり明日はやめる。また日を改めよう」とメッセージを送り、やんわりと断りました。
彼はハノイ近郊の岩場「Huu Lung」で一週間、いったい誰のギアで登ったのでしょうか。