クライミング用ハーネスの選び方 ギアループの数やパッドの厚みを考えよう

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スポートルート用のクライミングハーネスの選び方について、私なりの基準を紹介したいと思います。

まずは体に合ったサイズを選ぶことが最も重要です。

実際にロープぶら下がって荷重し、ウエストベルトとレッグループに程よく体重が分散されているか確認しましょう。サイズが合わないハーネスでは、墜落による事故の危険が増します。

その上で、ギアループの数やパッドの厚みなど機能性、快適性を検討すれば良いと思います。

店舗で各メーカーの製品を試着することが大切です。

サイズ

ハーネスを装着した際、ウエストベルト、レッグループともに、手のひら一枚入る程度の隙間が体との間にできるサイズが良いです。

股上の長さはモデルによって違います。ウエストベルトがお尻の上にあることを確認しましょう。

長すぎるとハングドックの際、肋骨のあたりに食い込むような感覚があり不快です。

ウエストベルトは、ストラップをバックルで締めた時に10cm以上、末端に余りがあれば良いとされています。あまりに余裕がないと墜落時、何らかの弾みでベルトのストラップが外れかねません。

ストラップを限界ぎりぎりまで小さく締める必要があれば、サイズがあっていません。

レッグループについては、長さを調整できるようバックル付きのモデルがあります。バックルが必要かどうかは、自分の太もものサイズを踏まえた上で、決めれば良いでしょう。

レッグループのバックルは、ズボンを重ね着するアイスクライミングやアルパイン用モデルに多く見られる機能です。なければ軽量化につながるので、シングルピッチでのトライに有利です。

とはいえ、小型のバックルなら重さを感じません。よほどの高難度グレードを登らない限り、スポートルートで使っても違和感はないでしょう。

むしろサイズ調整できるメリットの方が大きく感じられるはずです。

ギアループの数

ギアループが4つあれば、クイックドローのほかにビレイデバイス、スリングなどマルチピッチに必要なギアを携行できます。

ギアループが2つのモデルは、軽量モデルで見られます。高難度グレードに挑戦する人に適しています。

ギアループが4つあっても、後ろの2つは小さく、ギアを取り出しづらいモデルがあります。

シングルピッチをメインで登り、ごくたまにマルチピッチをやる、という需要に対応します。

とはいえ軽量、汎用モデルの重量の差は100g程度なので、一般のクライマーならさほど違いを感じられないでしょう。

プロに近い人でない限り、ギアループが4つ合った方が、いろいろなクライミングを楽しめて便利です。

ウエストベルトの厚さ

ウエストベルトのパッドが厚ければ、ハングドックなどの際、ハーネスが体に食い込んで生じる痛みを和らげてくれます。

マルチピッチでは多くの場合、ビレイポイントでハンギングビレイをするので、パッドが厚い方が快適です。

試着方法

①ウエストベルト、レッグループともにストラップを緩めた後、両足を入れて装着する。

②ウエストベルトが腰の位置で固定できることを確認する。お尻までしか上がらなければ、墜落の際、ハーネスが脱げる恐れがある。

③ウエストベルト、レッグループについて、締まり過ぎて痛かったり、緩くて隙間が大き過ぎたりしないか、ストラップを調整して確認する。

④背後でレッグループとウエストベルトをつなぐ、伸縮性ストラップを調整する。ストラップを短くすると、姿勢を直立方向に保つのに必要となる体幹の力を減らすことができる。適切な長さを見つける。

⑤ロープにぶら下がり、ハーネスに座り込んだ時、快適に体重が分散されるか確認する。ストラップの微調整も繰り返す。

⑥ほかのモデルを試着し、履き心地と比べる。

体に合わないハーネスは、ウエストが適正サイズでも、レッグループがきついなど、どこかに違和感が出ます。墜落の際の衝撃を、設計者の意図した通りに吸収できない可能性があります。慎重に選びましょう。

おすすめモデル

フランスのクライミングギアメーカー・ペツルの「サマ」は、①4つのギアループ②バックルなしの軽量レッグループ③そこそこ厚みのあるウエストベルト、レッグループーを備えており、インドアから外岩のマルチピッチまで、幅広いクライミングに対応するモデルです。

ペツルの各モデルに共通するのですが、レッグループが丸みを帯びた太ももにフィットする形状で、ムーブの妨げになる感覚がないように思います。

重さはMサイズで415g。快適性を確保しつつも、高難度のクライミングに対応します。価格は税込11,000円(2022年9月現在)。

同社の「ヒューロンドス」は、国際大会でも使う選手をよく見かける軽量モデルです。5.12後半よりも高難度のルートに挑戦するクライマーなら、十分に軽量化の恩恵を受けられるはずです。

ギアループは4つありますが、後ろの2つはやや小ぶりです。マルチピッチではギアが取り出しづらいかもしれません。

サマと比較すると、ウエストベルト、レッグループともに幅細になります。とはいえ、装着してみるとハングドックの際も不快ではありません。

重さはMサイズで310g。価格は13,530円(同)。

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