ジャカルタ中部にあるクライミングジム「Climb On」は、リード、トップロープ、ボルダリング壁がある総合ジムです。
オーナーが、2000年代初頭に国家代表として、国際大会に出場していた人物。結構、気さくに話しかけてくれます。
現在、入居する大型モールが改修中で、12月には屋外に高さ20mのロープ壁を設置する計画といい、充実したリードのトレーニングができそうです。
施設
Climb OnはPlaza Semanggiという大型モールに入居しており、2階と、吹き抜け部分を利用してクライミングウォールを設置しています。
24年8月現在、モール全体をリノベーションするため、工事が行われています。
日中は常にドリル音が鳴り響き、スプレーによる壁の塗装も行われるので、落ち着いてクライミングできません。今、行くなら夜が良いでしょう。

ボルダー壁
ボルダー壁は、一般店舗用の空間にあるので、高さがあまり出せないためか、横方向に動く課題が多い印象です。
建物の柱や梁を使ったり、長方形で箱状のボードを天井から吊るしたりして、ルーフ課題を多めに設置しています。グレードはV4〜5からで、結構難しいです。
長もの用の壁もあり、傾斜110〜120度程度の壁にたくさんホールドが付けられています。
1課題当たり約25手で、最低グレードは6b程度に感じました。

ロープ壁
メインのロープ壁は建物の吹き抜け部分にあり、高さは12m程度と十分ですが、垂壁になります。空間が狭いため傾斜壁を作れなかったようです。
アンカーが7個あり、それぞれ2本ずつルートを設置しています。
垂壁のため、かなりテクニカルなムーブが要求されます。グレードは5から7aまでありましたが、辛めと感じました。
このほかジム内の柱を利用し、傾斜壁を作っていますが、スペースが狭く高さが5〜6mしかありません。子供の練習用として使われているようです。
一方、Climb Onではスタッフのビレイサービスがリード、トップロープともに2時間で35000IDR(約300円)と、日本人からすると格安です。リードの場合、ロープのレンタル料も含まれています。
私は、持久力トレーニングとして1日十数本登りたい時に使っていました。長時間のビレイは面倒なので、友人には頼みづらいですが、このサービスを使えば格安とはいえ一応、料金を払っているので気にせず登れます。


アクセス、料金
トランスジャカルタのバス停「Bendungan Hilir」や、MRT「Bundaran Hi」駅から徒歩圏内です。
1日利用が9万IDR、月パスが70万IDRと、ジャカルタ市内のほかのジムと比べて安めです。
競合店
約2Km南に離れた場所に別会社経営のジム「Indoclimb」があり、お客さんの数はこちらの方が多いです。
初心者でも登りやすいグレードの課題が、ロープ、ボルダーともに多めな上、施設全体がきれいで冷房が効いているのも、支持されている理由ではないでしょうか。
その分、料金は少し上がります。1日利用は20万IDRです。
まとめ
Climb Onは客が少ない分、ローカルクライマーとすぐに友人になれます。別料金で、オーナーがマルチピッチや懸垂下降の指導もしているほか、外岩ツアーも開催しています。
スタッフがインドネシアのクライミング協会のメンバーで、国内各地の大会運営やトポ作成に当たっており、同国のクライミング事情を知ることもできます。
建物全体のリノベーションに合わせた、ジム拡充に期待したいです。