マムートのクラッグバッグ「Neon 45」をレビューしたいと思います。
名前の通り容量45Lで、ロープやクイックドローを含む、クライミングギア一式を収納することができます。
登山用バックパックのように極度に軽量化する必要がないため、生地が厚めで、岩場に置いても簡単に破けません。
2024年10月現在の価格は税込2万8600円。ブラックと、ダークジェイドの二色展開です。
サイズ、容量
幅約26cm、高さ約58cm、マチ約23cmで、重さは1500g。一気室型のバックパックです。小さめのロープシートも付属しています。
私の場合、60mロープ、クイックドロー15本、ハーネス、シューズ、チョーク、水筒を入れて、パンパンにもならず、ちょうど良いといったところでしょうか。
トップパネルにストラップがあり、ロープをバッグの外に装着できるので、バッグの中に入れて持ち運べる量はさらに増えます。
飛行機の機内持ち込みの手荷物として、厳密に言うと高さが2〜3cmほど規程をオーバーしてしまいますが、実際には持ち込めてしまうので重宝します。
私はキャセイパシフィック、マレーシア航空、エアアジアで機内に持ち込みましたが、チェックイン時に何も言われませんでしたし、座席上の収納にも入りました。

背負い心地、耐久性
バックパネルの外周に沿うように、ワイヤーフレームが入っているので、重たいギア一式を入れても、ある程度、形を保ってくれます。登山用バックパックほどの安定性はありませんが、背負って歩けます。
バックパネルは硬めの化学繊維でできた素材で、汗が抜けないので、長時間背負っていると暑くて不快です。
とはいえメッシュ素材にすると、岩の上に置いた時に、こすれてほつれたり、一部が破けたりします。
私もグレゴリーのバックパックを使い、背面パッドのメッシュ地が破れ始めてショックをうけたことがあります。
アプローチを長く歩くのでなければ、ネオン45のように耐久性を重視した素材を使った方が良いと思います。

外部構造
トップパネルの開口部は間口が大きく、ヘルメットも簡単に入れることができます。
背面のバックパネル外周に沿ってU字状のジッパーがあり、背面全体を大きく開けることもでいます。クライミングギアをフルセットで入れても、何が入っているか一目瞭然ですし、取り出しやすいです。
バッグの底は、フラットなので自立します。重い物を入れると重心が下に来るので長時間、歩行するのには向きませんが、海外で移動したり、岩場で使ったりするなら比較的、どこでも置けるので便利です。
両サイドには幅広のハンドルがあり、横向きでも持ち運べます。トップパネルにも持ち手があります。
着脱式のヒップベルトもあります。バックパネルのスリットに差し込み、内部のマジックテープて固定します。
ヒップベルトを外しておくと、地面に置いても汚れるパーツが減るので衛生的です。飛行機の座席上の棚に入れる際、余計な隙間や引っ掛かりがないので、スムーズに入れられます。
このほか、チェストベルトやコンプレッションベルトもあります。

内部構造
トップパネルの裏にジッパー付きメッシュポケットがあるほか、背面にスリットポケットがあります。
上部には2つのギアループがあり、カラビナやクイックドローをかけることができます。岩場やジムで自分が登る前にビレイデバイスを掛けておくと、探しやすくなり便利です。

競合品
競合品は、ブラックダイヤモンドのクリーク50(税込32,780 円=2024年10月現在)や、オスプレイのジーロット45(同29,700=同 )、ミュータント38(同29,700=同 )になるでしょう。
私の場合、飛行機に持ち込みたいので、軽さをひとつの基準に選びました。クリーク50はM/Lサイズで2kg、ジーロット45はM/Lサイズで 1.8kgになります。
ミュータント38は、M/Lサイズで 1.22kgと良いのですが、ネオン45と比べて容量が減ってしまいます。
ぺツルのクリフ(税込10,560円=2024年10月現在)や、ストーンダッフル42(同14,850 円=同)も良いのですが、ショルダーハーネスやバックパネルの作りが簡素で、長時間歩行を意識した設計ではないと感じました。
海外でバックパッカー的に移動することも考えると、ネオン45が良いのではないかなと思います。