ベトナム北部のカットバ半島は、同国内最大のロッククライミングエリアで、4〜8aまで120本以上のスポートルートが開拓されています。
中心部にガイドショップが2軒あり、岩場の管理やギアのレンタル、島内やハロン湾内の小島でのガイドツアーを行っています。
独自に登る場合は、スクーターを借りて島内の岩場に向かうのが手っ取り早いです。最も離れた場所でも10km圏内にあるので、アクセスは良好です。
島内の4岩場
ガイドショップのツアーに参加しなくても登れる島内の岩場は4カ所。①ヒドゥンバレー(市街地から徒歩20分)②ブッダケイブ(同1.6km)③フィッシャーバレー(同10km)④バタフライバレー(同)になります。
それぞれ岩場の利用料が必要で、①は50000VND(約300円=2024年)、②は10000VND、③④はともに30000VNDとなっています。
フィッシャーバレーとバタフライバレーは、スクーターをレンタルするかグラブタクシーで、岩場の目の前まで行くことができます。
スクーターは最安で1日8万VND。国際条約の関係で、日本の国際運転免許証はベトナムでは利用できないので、注意しましょう。
ブッダケイブは民家裏手の山を2、3分登ると到着。ヒドゥンバレーは、駐車場から山道を10分歩くと着きます。
ボルトは不安
ほとんどのルートはエクスパンションボルトで、腐食が心配です。タイのクラビでは1年持たずに抜けた事例が報告され、多くがチタンボルトに打ち替えられたことを踏まえると、安全とは言えないでしょう。
ガイドショップ「カットバクライミング」は、チタンの打設を始めていますが、コストが掛かるため、ほとんど進んでいません。
DWSとボートトリップ
カットバ半島の周辺には大小さまざまな小島があり、いずれも石灰岩の岩場が海面から屹立したような形をしています。
この岩場をロープなしで登るのがディープウォーターソロ(DWS)。クライミングサイトtheCragによると、グレードは4〜7c+までで、24カ所に230本以上のルートがあります。
このほか浜辺のある小島にボルトが打たれており、シングル、マルチピッチを楽しめます。
いずれもガイドショップがツアーを催行しています。カットバクライミングのDWSツアーは半日で128万VND=52米ドル(8000円)。欧米人を中心に毎日、5〜10人が参加しています。
日本人からするとかなり高額に感じますが、インフレに伴い給料も上がる欧米人にとっては安く感じるようです。
自力でボートをチャーターすることも可能ですが、ベトナム語を話せないと難しいようです。