2024年1月22日、カットバ半島のバタフライバレーでマルチピッチクライミングをしてきました。
6b(Algentina’s Delight, 29m)から6c(Place Your Nuts Right, 12m)につなげる、2ピッチのエクステンションルートと呼んだ方が良いでしょう。
40mロープがあれば一気に登れますが、初登者はいないようです。ルート名もグレードも付いていません。
カナダ人夫妻と
この日、一緒に登ったのはカナダ人夫妻。前々日に一緒に登っており、互いに体力や技量を把握しています。
私はシングルピッチで十分だったのですが、ウォームアップの後、夫妻からマルチをやろうと誘われました。
初めて登るルートで、足手まといになると迷惑がかかります。「下から見ているから、二人で楽しんできて」と断りました。
夫妻は「完全に初心者ではないだろう。大丈夫だから一緒に登ろう」と主張。3人合わせて十分なギアを持っていることもあり、参加させてもらうことにしました。
支点構築の良い経験
1ピッチ目は、カナダ人夫がリーダーとして2本のロープを引き上げながら登りました。私がセカンド、奥さんがサードとして登りました。
ビレイステーションはエクスパンションボルト2つにそれぞれ、リングが付けられたタイプのアンカーで構築されています。ちょっとしたテラスにありますが、1人が座るのがやっとで狭いです。
3人で登ったので、確保には多くのカラビナやスリング、ロープが使われています。私にとっては複雑な支点構築で、なかなか勉強になりました。
2ピッチ目は、奥さんが夫をハンギングビレイ。私はサードとして登り、無事に終了点に到着しました。
ステンレスボルトは不安
アンカーは、東南アジアでは腐食が早く進むステンレス製です。ボルト2つが比較的、近接して打たれており、岩が割れた場合、2本とも抜けそうで怖かったです。
最後は2本のロープをつないで、地上まで一気に懸垂下降。時計は午後4時を回っており、合計3時間余り、岩にぶら下がってた計算になります。
カナダ人夫は長時間、アンカーにぶら下りながらビレイしたため、太ももがしびれたと言いつつ、楽しそうにしていたので良かったです。