2024年1月19日、ベトナム・カットバ半島のButtefly Valleyでクライミングをしてきました。
カットバ市街地から北西10kmの山中にあり、舗装路が近くまで通っているので自動車やバイクで簡単に行くことができます。
横幅の広い石灰岩の岩山の側面に、5〜8a+までのルート約70本が開拓されています。スラブから小ルーフのある前傾壁まであり、いろいろなムーブを楽しめます。
即席パートナーと登る
カットバに、一人で滞在し始めてから1週間。フェイスブックでパートナーを探し、初めて会った相手と即席パートナーを組んで登っています。
相手の技量や性格が分からないので、ビレイ中の事故が心配です。かといってプロのガイドを雇うほど資金はないので、クライミングを続けるなら、ほかに選択肢はありません。
今回は、前日の18日、カナダ人とペルー人の夫婦2人とフランス人で友人同士の男性2人からそれぞれ、メッセージが届いたので、岩場で落ち合う約束をしました。
技術が不安なフランス人
フランス人が少し曲者で、事前にガイドショップ「カットバクライミング」でギア一式のレンタルを申し込んだ際、スキルチェックに合格することができず、何も借りられなかったと言います。
私は岩場でイチから教える時間も義理もないので、ショップのガイドツアーに参加するよう提案したかったのですが、そこまで口出しする立場でもありません。
カナダ人に相談すると「トップロープで2〜3回、登るだけなら面倒をみても良い」とのこと。フランス人に同様のメッセージを送りました。
フランス人からは「友人がビレイできないだけで、自分は問題ない」「リードで6aは登れる」などと返答が来て、どうしてもギアを借りて、自分たちで登りたいようでした。
とはいえ、チャットのやり取りの中で、ボルトの知識もないことが判明。私は、おそらく彼がジムで6aを登っただけで、岩場ではほとんど何も登れないと思いましたが、教え諭すのも面倒です。
「自分でギアを用意できるなら、ビレイはするよ」と伝えました。

6cのレッドポイント逃す
19日午前10時、あらかじめ作っておいたメッセンジャーのグループに連絡。フランス人を含め、予定していた4人と連絡を取り合い、岩場で落ち合いました。
カナダ人夫妻は、ロープを含むギア一式を携帯して1年間、旅をしていると言います。装備やルート1本目を登る姿を見て、信頼できそうと感じました。
6a+のスラブルートを登った後、前傾壁の6cに挑戦。安全にビレイしてくれそうとはいえ、さすがに落ちたくはないので、何度かテンションを掛けながら登りました。
カナダ人は2回目で、レッドポイントに成功。私の2トライ目では、アンカー手前の最後のホールドをつかみ損ねて、図らずもフォール。失敗したとはいえ結構、楽しめました。
フランス人は、5aと5cをリードした後、6aと6cのトップロープに失敗。私がビレイの前に確認したところ、ハーネスを上下逆に装着していたほか、5cを何度もテンションしながら登っていました。
ギア一式のレンタルに50米ドル程度は掛かったはずです。カットバクライミングの半日ツアーは、一人50米ドル。ガイドが優しいルートに何本もトップロープを設置してくれます。
おそらく、ガイドツアーに参加した方が、よほど楽しめたでしょう。
ともあれ、誰もケガすることなく、無事にクライミングを終えられたので良かったです。