日本のアウトドアギアメーカー・モンベルのフリース、「クリマエア ジャケット」をレビューします。
同社のフリースの中で、最も毛足が長く保温性に優れたモデルの一つです。
パタゴニアやノースフェイスの同スペック製品と比べると、価格は半値以下の税込9,460円(2022年10月現在)で、非常に買いやすいです。
それでいて耐久性が高く、体にフィットするデザインを採用するなど、低価格のファストファッションブランドの製品とは一線を画す品質になっています。
私は秋冬のクライミングのレスト時や、日常生活で使っているのですが、セーターのようなチクチク感なく暖かさを確保できるので、とても気に入っています。
仕様
生地
フリース素材は、毛足の長いポリエステル繊維を編み込んだ「クリマエア」を使っているため、多くの空気を蓄えることができます。
保温性と同時に蒸れにくさを両立しており、汗をかきやすい山歩きの際に使っても、服の内側に熱がこもりにくいので、快適に行動することができます。
脇と袖口、胸ポケットには、ストレッチ性のあるジャージ生地を採用。カラーはブラックで、フリース素材との切り返しのような形で使われています。
全体がフリース素材のモデルと比べて、スポーティーさが出るので、単体で着ても格好良いです。
首周り
首周りは高さのあるスタンドカラーで、マフラーの代わりになります。肌に直接触れる裏側は、ジャージ素材を使っているので、チクチク感がないので着やすいです。
私が調べる限り、パタゴニアなど海外メーカーの製品は、首周りにフリース素材をそのまま使っています。
肌が弱い人は、フリース素材が直接、首に触れるとかゆくなります。私もこの刺激性が苦手でフリースを敬遠していた時期があったのですが、モンベルのクリマエアなら裏当てがあり、肌トラブルは起きません。
私と同様、お困りの方には、ぜひ一度試着してもらいたいです。

ポケット、サムホール
ポケットは左右、胸の合計3つがあります。
胸ポケットにはジッパーが付いており、普段着として使っていて、ちょっとした買い物に行く時に、財布や鍵を入れておくのに便利です。
顔から近い位置のせいか、何か物が入っているかどうか意識しやすいです。鍵の紛失防止にもなるのではないでしょうか。
袖にはサムホールが付いています。親指を入れて着用することで、手のひらから甲にかけて、ジャージ素材の生地で覆うことができます。
フリースの上からハードシェルを被り、手袋をすると風が侵入しません。
個人的には、マウンテンバイクで街乗りする際に、重宝している機能です。
サイズ
XSからXLまでの基本サイズ5種類のほか、身幅の広いW・Rサイズ、裄丈の長い海外モデルをそろえています。
これだけ豊富なサイズ展開なら、自分の体重、身長に適した一着を見つけられるはずです。
私は179cm/65kgで、Lサイズを着用しています。
使い方
アウター
春秋やインドアのジム、自宅なら、そのまま羽織れば良いでしょう。
コットン素材のパーカーよりも暖かいです。
私は2019年から3シーズン、会社から帰宅して毎日、使いましたが、不思議とフリース生地に毛玉ができていません。
縫製のほつれもなく、まだ当分使えそうです。耐久性は抜群といえるでしょう。
中間着
空気を多く蓄えるため、目の粗い編み込みとなっています。
冬にアウターとして使うと、風を通すので寒いです。
ダウンジャケットやハードシェルジャケットの下に着ると、本来の性能を引き出せるでしょう。
カラー
カラーは、ブラック、グリーン、レッドなど6種類を展開しています。
山で使うなら原色の派手な色、タウンユースなら落ち着いた色の方が、他の服と合わせやすいでしょう。
「クリマエア ジャケット」はウィメンズモデルもあり、価格は8,800円です。
「クリマエア」生地を使った商品は、ベストのほか、裏地を付けて防風性を高めた「クリマエア ライトニングジャケット」などがあります。
用途に合わせて、選んでみてください。
まとめ
海外製品は毎年値上がりしていますが、モンベルは日本のデフレを反映してか、価格据え置きです。
価格差は徐々に開いているので、ギアの重さや透湿性、保温性など機能面は、ほとんど変わらず、モンベルのコストパフォーマンスの良さは驚異と言えるのではないでしょうか。
「クリマエア ジャケット」の1万円を切る価格は、やはり魅力的です。国産メーカーということもあり、ぜひ応援したいですね。
モンベル製品は、同社オンラインショップや登山用品店で購入するのが良いでしょう。
競合製品は、ノースフェイスの「デナリジャケット」あたりになるでしょうか。税込19,800円(2022年10現在)ですが、格好良いです。
スポーツ用品大手ゼビオの通販サイト「L-breath」などが時折、セール価格で販売しているので、のぞいてみてもよいかもしれません。