2024年9月、タイ・チェンマイを再訪したところ、旧市街で新しいクライミングジム「Main Wall」が、営業していました。
ちょうど8月にオープンしたばかりで、高さ12mのリード、トップロープ壁に20本余りのルートが引かれているほか、市内のジムで唯一のオートビレイが2基設置されているのが特徴的です。
施設規模も同市で最も大きく、特に雨季など外岩に行けない時期のトレーニングに重宝するでしょう。
タイ人経営
オーナーはタイ人老夫婦で、たまたまジムに居合わせたので話したところ、娘2人とスタッフで、ジムを運営しているとのことでした。
近年のクライミング人気の高まりに目をつけ、事業投資したそうです。娘さんが、趣味の範囲で競技を楽しんでいたようです。
ジムは、専門業者に頼んで整備したといい、内部を一部2階建てとし、ボルダリング壁を1、2階両方に設置しています。
別室のトレーニングルームには、ムーンボードのほか、キャンパスボード、ビーストメイカー製ハングボードなど、良いものを使っています。
失礼なので聞きませんでしたが、設備の充実具合から、建設費はかなりの額に登ると感じました。

グレード
ロープ壁は5台から7a+まで、ボルダー壁はV0〜6までそろっていました。どちらかというと初中級者向けの課題が多い印象です。
オープンしたばかりということもあり、より多くの未経験者を取り込みたいのでしょう。
とはいえ、ムーンボードやキャンパスボードがあるので上級者も体を追い込めます。ムーンボードは2016年版で、最低グレードが6b+(V4、2級)からになります。

料金
料金が1日利用で400THB、一カ月パスで2000THB。外岩で登れない雨季に滞在する人には、重宝するジムだと思います。
初めて利用する人は、最初の3回をトライアルパックとして、750THB(レンタルシューズ込み)で購入できます。
チェンマイにはクライミングジムが3店舗あり、Main Wall以外の2店舗は、一ヶ月パスの料金を1500〜1600THBに設定しています。
2店舗のうち、1店舗にはロープ壁もあります。
乾季に外岩メインでクライミングし、ジムでボルダリングしたいだけならMain Wallである必要はないかもしれません。
アクセス
旧市街のチェンマイ警察署裏手にある、小道を入った場所にあります。
小道の脇には、アパートがあり、警察用バイクが止まっているので、おそらく警察官舎でしょう。レンタルバイクで向かうなら、国際免許証を携帯しましょう。
ジムの駐車場は広くありません。自動車は3〜4台が限度でしょう。バイクなら空きスペースがあるので、満車にはならないと思います。
短期旅行者なら、旧市街近辺に宿をとれば、歩いて通える距離にあります。
バスルーム
トイレ、洗面所、シャワーの一体型施設です。
チェンマイは大都市ではありません。自宅までさほど時間がかからず帰れるので、ほとんどの利用者は、自宅でシャワーを浴びています。
ショップ
シューズはソイル、イボルブが充実しています。スポルティバのソリューションコンプもEU38、38.5の2足ありました。
ギアは、ブラックダイヤモンドのハーネス、クイックドロー、ヘルメット、チョークなどがメイン。ワイルドカントリーのギアも置いています。
価格は、日本で買った方が割安だと思います。
まとめ
チェンマイにもフルスケールのジムが登場したことで、雨季に滞在してもクライミングを存分に楽しめる環境が整いました。
唯一難点を挙げるとすれば、壁がサンドブラスト加工されているので、シューズのソールの減りが早いことです。
南部のクラビに送れば、リソールできますが、接着技術が安定していないとの評判を聞きます。日本から数足持っていくのが良さそうです。