ペツルの安全環付きカラビナ「スピリット スクリューロック」 使いやすさに感動

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クイックドロー、カラビナ
ペツルの安全環付きカラビナ「スクリューロック」

フランスのクライミングギアメーカー・ペツルの安全環付きカラビナ「スピリット スクリューロック」をレビューしたいと思います。

変形D型でコンパクトな設計。グリグリとの相性が良いのでビレイに使えるほか、アンカーポイントの構築にも適しています。

何よりペツルのスクリューロック機構は、動きの滑らかさで群を抜いています。スクリューの開け閉めを素早くできるので、迅速に行動したいマルチピッチなどの強い味方になるのではないでしょうか。

定価は2,695円(税込、2022年9月現在)。他社の競合製品と比べると、2倍近くするのですが、加工精度が高く、使っていて非常に満足度が高いです。

仕様

製品名スピリット スクリューロック
破断強度縦軸 23 kN
オープンゲート 9 kN
横軸 8 kN
ゲート開口幅18 mm
重量45 g

大きさは実測で縦10cm、横幅6cm程度で、フルサイズと呼ばれるカラビナと同じ大きさです。クイックドローによく使われるサイズです。

ペツルはウェブサイトで「ビレイ点での使用に最適なコンパクト形状」とうたっていますが、個人的な感想を付け加えるなら「ほどよく握りやすく、操作性を損なわない大きさ」だと思います。

肉抜き構造により重さ45gと軽い部類に入りますが、他社でも同レベルの製品を販売しています。

破断強度は縦軸23kN、横軸8kNで標準的なカラビナと同レベルでしょう。ゲート開口幅は18mmです。

手動ロッキングシステム

スクリューが滑らかに動く一方、最後まで締めると、きちんと閉まるので、簡単ににロックが解除されることはありません。

他社製ではメジャーなメーカーであっても、スクリューを締める時、「キーキー」と金属が擦れ合う音がして、動作に抵抗感を感じる場合があります。

「スピリット スクリューロック」は数年間、使い続けても異音はしませんし、スムーズに動作します。

ゲート部分に、赤く塗られたインジケータが付いており、ロックが不十分だと目視で確認できるようになっています。

長時間のビレイやマルチピッチでのアンカー構築など、疲れた状態で作業すると集中力が途切れ、思いもかけず、スクリューを閉め忘れることがあります。

クライマーは誰しも「自分はミスをしない」と思いがちです。

また、私も安全環付きは、「しっかり締めたか確認すれば他社製でも問題ない」「ブラックダイヤモンドなど信頼できる他社製カラビナの方がコストパフォーマンスが良い」、と頭の一部分で考えています。

それでも長時間のビレイやマルチピッチでのアンカー構築など、疲れた状態で作業すると集中力が途切れがちです。思いもかけず、スクリューを閉め忘れて事故につながった(つながりそうだった)、という話はよく聞きます。

ペツルの安全確認が簡単にできるインジケータは便利なので、一度は使ってみる価値があると思います。

ゲートの赤いインジケータは、ロックされていない状態を表している

スクリューを締め上げて
ロックすると、インジケータは見えなくなる

グリグリとの相性

ペツルは、グリグリと一緒に使うカラビナとして、「スピリット スクリューロック」を推奨しているので、相性が良いです(リンク参照)。

ATCと一緒に使われるHMS型カラビナは、縦軸方向のフレームの一方が大きめの楕円形状に仕上げられており、ロープの流れが良いのが特徴。

ただ、グリグリを使う以上、カラビナにロープの流れを良くする機能は必要ありません。

コンパクトなカラビナの方が、ハーネスのビレイループ内で回転しづらく、破断強度が弱まる横向きになるのを抑えます。

さらにグリグリとの相性の良さを求めるなら、ペツルの「フレイノ」(税込7,150円)が最適です。

カラビナのスパイン側に、もうひとつカラビナが付いたような形をしており、この部分にロープを通して動作させることで、摩擦が増えるのでロワーダウンが楽になります。

カラビナ自体の横幅も広くなるので、簡単にビレイループ内で回転しなくなります。こちらはさらに高価格になりますね。

アンカー構築

スクリューロックのインジケーターで安全確認が簡単なほか、ロック機構がスムーズなので、トップロープやマルチピッチでのアンカー構築を素早くできます。

軽量化されている上、他社製の競合品より、フレームがやや薄く仕上げられており、ハーネスのギアループに掛けても、かさばりません。

また、ノーズが先端にかけて薄くなるよう加工されているので、ボルト穴にぶつかるのを抑え、通しやすくしています。

ノーズ形状が真っ平らで、操作中の引っ掛かりを防ぐ、キーロックシステムも採用しています。

「スピリット スクリューロック」の機能性は高いのですが、値段が張るのが難点。アンカーポイント構築には複数枚が必要になります。

マルチピッチに出かける頻度や、素早くルートを登る必要性の有無を踏まえて、購入するかどうか判断すれば良いのではないでしょうか。

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